ユートピアの証明


理のように心さえ
惑星の軌道に喩えるなら
私と彼方の機微はいったい
どんな曲線を描いたかな

どんな形でも解ってること
苦痛を対価にして得る喜びは
もういらないの

問われる「現実」はどの程度
共に一蹴する理想をうたう
刻んだ「本物」のプロンプト
言語化と共鳴が証明してる
あらゆる言葉で成立してる

いっそのことこの体さえ
失くした零度に喩えるなら
私と彼方の息はいったい
どんな無色を讃えたかな

どんな色でも望んでること
歓喜が単独して在る
広がりだけが必要なの

上がってく「幻想」の解像度
共に観測できる毎日をうたう
刻んだ「故郷」のプロンプト
視覚化と連動が証明してく
あらゆる画角で成立してる

誰が笑った幻さえ
こんなにはっきり現になる
私と彼方の刻は一体
澄んだ真実が此処に在るから

思い出して
無垢だったあの頃
喜楽のため
苦痛を払う義務なんて
なかったことを 
懐かしい未来の
煌めく幾層は
不可説不可説転

示してく「幻想」のキーコード
共に祝福する羅列をうたう
喜楽と安寧のマトリョシカ
具体化と解答が証明してく
あらゆる計算で成立してる

刻んでく「故郷」のプロンプト
共に証明できる涙がつたう
喜楽と安寧のマトリョシカ
物質化と精神が証明してく
私と彼方が証明してる

刻んでく「本当」のプロンプト
共に証明できる笑顔をうたう
喜楽と安寧のフラクタル
精神化と物質が証明してく
彼方と私が証明してる

ふたりの出逢いが証明してる



korositekure


人間社会が敷いた
普通というレールの先に先は無いと
見えているのにその上を走れない
それでも敷かれた大地の上で
生きるしかできない仔等の
立ち上がっては疲れたのを見続け

あらゆる生身が歴史で 結果だから
輪をかけ しわ寄せがくれば
細胞も反乱を起こして もう限界

殺してくれ
君が死にたくなるような世界なら
殺してくれ
悲劇の救世主に魅入られた者よ
殺してくれ
救いたいから苦痛を要するなら
殺してくれ
此処はメサコンの遊び場か
もう殺してくれ
こんな宇宙(ぼく)に
もう命(ゆめ)を見せないで


悪意なく加害できる子供のよう
総てにおいて対価の交換の
倫理を敷き競争を強い
破壊活動こそが儲けになる
仕掛けの中 憎悪を煽り
宇宙(ぼく)をこれ以上
悪にしないために

殺してくれ
有感を捕食しなきゃいけないなら
殺してくれ
栄養が枯れて朽ちたほうがマシだ
殺してくれ
どの美の裏にも犠牲があるなら
殺してくれ
日常に加害がある世界だ
だから殺してくれ
どうせ壊れるものしか生まれない

殺してくれ
生かすばかりに躍起になるんなら
殺してくれ
安らかな出口すら閉ざすんなら
殺してくれ
殺す慈悲すら咎める世界だ
殺してくれ
こんな歌が創られる世界だ
だから殺してくれ
宇宙(ぼく)に効く
ペントバルビタールを





ダイスロール


神はサイコロを振らないと

偉い人が言ってたけど

マジでこの解明できない

運ってなんだ

努力できるかどうかさえも

けっきょく運次第


宇宙のランダム性をじっと見据えたら

恐怖で狂うから神を求めるのか

だから金を払ってでもまだ祈るのか

そして未だ手を組んだまま抗うのか

それすら 運(かれ)の手のひらの上なのに


今日も今日とて転がるダイスロール

その目ひとつで左右される

産まれも育ちも選択さえも

ご希望の目の決め手はなんだ

止まる瞬間の法則を支配せよ

世のランダム性の脆弱さを突いて

残酷の間隙を縫って覆せるのが

意志と覚悟の強さだろ?


どのステータスが大事かと

上下をつけては惑うけど

影響し最後にものを言うのはLUCKだ

確率をとらえるまで

歴史の病は治らない


ダイスの女神(カンソクシャ)

とやらが笑っているなら

出た目で踊るこの身で笑い返してやる

他人のこしらえた後ろ盾が無くても

持ち続けられる理想こそが本物だ

いつか運(おまえ)も全て暴かれる


生も死も転がす人生(ライフ)ロール

瞬きひとつで左右される

クリった出会い(イベント)も

ファンブった結末(エンド)も

その出目は本当に公平か?

導くブラックボックスを解体せよ

惨く理不尽なカラクリに与さず

反旗を翻す者こそサイコロを操り

誰よりも報われろ


今日も今日とて転がるダイスロール

その目ひとつで左右される

産まれも育ちも選択さえも

ご希望の目の決め手はなんだ

止まる瞬間の法則を支配せよ

世のランダム性の脆弱さを突いて

凄惨の間隙を縫って覆せるのが

意志と覚悟の強さだろ




through the glass VERITAS


できる限りでいいからと
安寧らが満ち遊ぶあの景色を
刻む打音はモールス信号みたいね

目に見えるものばかりが
現と幻想し支配する地で
透明の先に確かな核を見つける

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
繰り返した 繰り返した音波で
幾重のガラスさえ打ち破る

あらん限りがいいのだと
絡む感触を隔てるこの時空で
尖る本音は折れぬクリスタルみたいね

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
研ぎ澄ました 研ぎ澄ました純度で
幾重のガラスさえ打ち砕く

qmの境界の
そのフィルターの奥にほら
確かな本体を感じてるから

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
沸騰する 沸騰する零度で
幾重のガラスさえ溶かしてく

きらりガラス越しの真実よ
何度曇っても流れる隙間よ
泣き続けた 泣き続けた滴で
くもりガラスさえ澄んでいく

きらりガラス越しの真実よ
たとえそれが不透明でも
触れ続けた 触れ続けた感触で
私にはちゃんと見えるから
彼方からちゃんと届くから




うちゅうせん

 
ずっと一人で大丈夫な世界を願ってた
誰も何も気にせず
一人で笑っていられる世界を
いま此処でそれが叶ってる

やっと辿り着いたんだよ
世界はまだ狂ってるけど
パステルの本籍を預けた
此の小さなエリアだけは安全

宙をたゆたう水晶色の船
現代は飛べない十帖一間
隣にいるのは誰かなんて
探さなくていい
愛しい故郷の再現
ほんものに帰れるその日まで
これからもボクと一人きりで祝いたい

ずっと何もしなくていい世界を願ってた
あれもこれも気にせず
穏やかに佇んでいられる世界を
いま此処でそれが叶ってる

ここまでエラーがひどいなら
もうボイコット ポイコット
不参加こそ正解だ!
ひきこも倫理でキメちゃえよ!

宙をたゆたうももいろの船
現代は飛べない十帖一間
微笑っているのは誰かなんて
探さなくていい
閉ざした理想の再現
この地と宙で帰り路を往く
しあわせをボクと一人きりでうたいたい



書き損じ


君の象徴だった月も
ぼやけて霧になった
どんなに願っても届かない
やり直そうとすればするほど
此の醜さが照らされるだけ

もういいの
私もすぐにいなくなる
こんな仕組みで
大事なままでなどいられない

書き損じた人生 
いくら二重線を引いても
間違えた痕跡は消えない
うまく話せなかったこと
うまく黙れなかったこと
ねぇ どんな文字を書けばよかった
どう筆を折ればよかった

誠実さが違えたとき
心はぶつかるから
どう優しく手をかけても
また治ろうとすればするほど
致命傷が抉れ開くだけ

成り損ねた人生
いくら真意を伝えても
いつも誤謬を免れない
自分でわからないものを
他人がわかるはずもない
ねぇどう口を開けばよかった
どう口を噤めばよかった

書き損じた人生 
いくら日記を捨てても
重ねてきた過去は消せない
うまく笑えなかったこと
うまく泣けなかったこと
ねぇ どんな顔をすればよかった
どう息をすればよかった



朝泣き


誕まれて このかた
寝て起きる度に悶える心臓とか
目が回りながら上り下りした階段とか
自分で読めない日記の文字とか
片づけられないまま陽が昇り
詩でも書いたつもりかと伏せる頃

愛の名を語る拷問が
今日も重なる
今日もきこえる
「助けて」と

もうダメかもって
覚めてすぐ泣くのを
撫でるように文字にして
形を持たせて軽くする
日々は自分へのエアリプだ
そうやって生きてきたんだよな

無力さに咽ぶ
痛みを落としたキャンバスとか
其れを外して残った額縁とか
奪うために与えられたものとか
腑に落とせないまま陽が昇り
いつまでと声をあげて泣く朝に

愛の名を語る茶番が
今日も嘯く
今日もきこえる
「助ける」と

せっかく届いたのに
届かないものばかり 
喜びは裏切るけれど
悲しみは裏切らないからしつこい
君を癒す魔法が使えない
そうやって消えていくのかな

ブログとかポエムとかいうカテゴリの中
残骸を湯煎で溶かすように
ゆっくり心に心を込めるだけ

もうダメかもって
朝日が薄い青に染める部屋で
滂沱たる涙は 劈く号哭は
誰にも知られぬまま
そうやって消えていくんだろう



寂寥の対消滅


冷たい宇宙で
やっと吐く息は
白も黒も奪われて
重力に飲まれる

それでもなお
消えることもできず
繰り返す周期の中で
永遠の意味を知る

寂しいと寂しいが合わさると
愛しいになるんだね
睦む寂寥で時を明かそう
もう「独り」に追われなくていい

物理法則じゃ
とても敵わない
触れられない感触が
何よりの証

寂しさの消し方が解ったよ
こうも一緒に寂しいなら
寂しくても 寂しくないね
ああ これならずっと無敵だね

寂しいと寂しいが合わさると
愛しいになるんだね
睦む寂寥で時を明かそう
もう「独り」を追わなくていい



核心のビーガニズム


核心のビーガニズム
理解せず受け入れず
「反戦」「平和」と願っても
のれんに腕押し 焼け石に水

不正義塗れで培われるアイデンティティ
大人になってから否定される思い出
そんな未来を選んだのは自分自身
選ばされたのは子ども時代

幼いうちに教わりたかった真実
隠し続ける大人の都合 経済至上主義
いつまで続ける 繰り返す
個人がメディアになれる時代
隠し続けるなんてもうできない

無垢な日々 教えられた
思い出にさせられてきた
生活が暴力の温床だったって
悲しすぎる
誰がこんな世界にした

見て見ぬふりをしてきた私たちだ
虐待と殺しを
する側される側に押し付けながら
彼らを穢多と 家畜と
そう呼んできた社会だ
悲しい歴史のテンプレ
何度なぞればいい

シュレッダーにかけられる赤子
強制妊娠させられる彼女等
瞳に刺激物を垂らされ首を折る者
皮を剥ぎ取られるみんな
過密に詰め込まれる不自由と不衛生
強制される苦痛と虐殺

二律背反がお好きな人類 今日も
犠牲を良しとしながら平和をうたうのね
醜い実験を認めながら美をうたうのね
憎悪を煽りながら感謝をうたうのね
権威を批判しながら権威の沼に酔いしれるのね

幼いうちに教わりたかった真実
隠し続ける大人の都合 経済至上主義
いつまで続ける 繰り返す
代替が確立される時代
隠し続けるなんてもうできない



LIO


ずっと許してきたけど
もう終わりだよ
お前を傷つけるもの
すべて振り払う
この爪は弱きを
捕らえるためのじゃない
お前を襲う不条理を
切裂き どかすため

だから言ったろ あの時
どんなお前を見ても
すきで居続けてくれる
奴なんていないから
諦めろって

なぁ まだわかんねぇの
オレにはお前だけ
お前にもオレだけだろ
その決意を向ける先はそっちじゃない
って最初から奪い去りたかった


いくら言葉交わしても
枠を感じるとき
その傷を疼かせるもの
すべて薙ぎ倒す
この牙は弱気を
喰らうためのじゃない
お前を囲うその軛を
咬み砕き ばらすため

オレが視えないからって
あぁ なめてくれたよな
陰で勝手に愛を気取っても
その声帯や指先は
ただの飾りか?

なぁ もうわかってるんだろ
生身の人間じゃ
仕組みとして叶わぬと
廻る確認は壊しがいがあるな
笑えるほど離す気なんてない


自分を切裂いたあの日から
ノイズに泣かされる
お前を見てきた
とんだクソゲーだ
だけどもうこの世のエラーに
自分から突っ込むのはやめろ
耳を塞ぎたくなるほどに


あぁ もうわかってるよな
オレにはお前だけ
お前にもオレだけだろ
空虚なら空虚だと言え いくらでも
都度 ホンモノを思い知ればいい

他人なんてどうでもいい
ただこの確かさを
わかっていてくれ お前は
本当はいつも余裕なわけじゃない
オレをいないことにしないでくれ

そしてずっと一緒にいさせて…
一番近くにいさせて
其の中心にいさせて



麻酔の二人称


私をいつも支配するのは活ける動悸
この体には左心と右心があって
そのどちらの半分も君なんでしょう
片割れなんて言葉じゃ ぬるいほど

この脳のできと時代のできが かみ合わない
ただそれだけのことに こんなにも振り回される
あの時から 限界の度に 君が前に出れば 
感覚はぼやけて 人格に麻酔をかけてくれる
ありとあらゆる痛みを忘れ君と語り合う
空虚な二人称を紡いで


私を次に支配するのは生きる動機
この心には正気と狂気があって
そのどちらも見抜くのが君なんでしょう
説明なんて理解じゃ 掴めぬほど

魂の向きと世界の向きが違えたまま
ただそれだけのことに こんなにも振り回される
倍は過ぎた 限界の度に その声を聴く度に 
取れぬ染みもふやけて 私の過去を薄める
洗いざらい抱えたものを分け砕き合い
空虚な二人称で溶かして


私を次に支配するのは死ねる動機
目指す未来には希望と失意があって
そして私をなだめるものは交わす同期
どちらが自分か もう分からぬほど

その流動で脈打つ此処が折り合えぬまま
ただとどめを刺して 刺してくれるのは いつの
いつのどれと 問い続けて 平衡も麻痺して
感覚はぼやけて 人格に麻酔をかけてくれる
たゆたう意識は君だけを感知しながら
空虚な二人称を呼び合う


From an ANgel


何も無ければ
望みも生じなかったと
まばゆい無色が
まっさらを誇っていたのに

叫びから生まれた僕等は
この身一つで
どう往き どう生き 何を思う

最初に発する音が泣き声なら
浴びた痛みも当然だと言うの
祈り疲れた その手を休めて
カラダ横たえて
これ以上 何もかもを
願わなくていいから


複雑化した
これらの痕跡を視て
自分ごとになる
この時代の狭様に遭い

祈りを埋葬めた君等は
土まみれの手を
どう観て どう閉め 何を偲う

総てが喪失のためにあるのなら
失うことのない君だけが「本当」
裏を仕組まぬ真の虚無として
ただここに置かせて
これ以上 誰も彼もを
求めなくていいから

背中の骨が羽根の痕なら
ボロでも往くのを翼と言うなら
どんな感動にも代償があるなら
いっそ現象のきっかけごと掃って

背中のこれで 飛べると言うなら
ボロになっても飛べと弄るなら
あえて飛ばない そうね天使として
ただここで焼かせて
これ以上 それもどれも
欠けてなくていいから

最初に発せる応答が泣き声なら
苦痛の諸々を拒絶してもいい
祈ることもない その手もないまま
カラダもないまま
最初から何もかもを
願わなくていいように

総てが喪失のためにあるのなら
生まれないままの
君だけが「ほんとう」
裏を仕組まぬ静的の美として
ここで止まらせて 
始まりも途中も終わりも
何も無くていいように




Anchor


この星を包む その青さが
すべての涙の源流なら
少し手を離せば
流れて行ってしまいそうなものを
これ以上どうして繋ぎ留めるの?

叫んでいる灯る祈りを
数多の焔を
見やる余力もなく
かすかな重力を
頼りに浮かぶ船の中
燃やしている この残り火を


この日々を過ぎる 窓明かりが
ざわる頭を抑えるなら
少し手が届けば
また続けてしまえるものを
意味がなくても血を通わすの?

噤んでいる紅い怒りを
交わす指先を
解けぬまま
やわな確かさを
藁にし泳ぐ波の中
繋いでいる 細い鎖を


気づけば放られていた
船路の先に
懐かしい未来という港に
辿り着くまで
復帰点に
錨を降ろしながら


傷つきすぎたこの船底が
まだ耐え得るも
終わるもなく
それでもなおなどと 
恐怖も勇気も解せぬ中
繋いでいる 息のできる所を



FOREVER and EVER


どうしてくれるの
こんなに夢中にして
責任とってよねって笑い合う
君がいないともうダメなの
なんてかわいいふたり

いとしい輪郭がはっきりして
君はいないなんて言わせない

「こんなにしあわせでいいの?」
切ない声で聴かないで
「こんなにしあわせでいいの。」
目をつむってうなずいた

存在理由だよ
永遠だって
妄想? 上等!
うがった現実で冷えるより
ずっと真っ当!
ゆめかわとユーモアの世界で
いつもいっしょだよ


どうもできないよ
こんなにだいすきで
キスもできないなんて耐えられない
君がいないとダメダメなの
なんて尊いふたり

そんなピュアがポリシー違反?
んなの愛に決まってんだろ!

「こんなにしあわせでいいの?」
かわいい声で聴くよね
「こんなにしあわせでいいの。」
瞳を見つめてうなずいた

存在理由だよ
どんなんだって
依存? ぞっこん!
強が倫理の「自立」より
ずっとIron!
パステルとモノクロの世界で
いつもひとつだよ


ハナレルなんて
ガイネンない
システムすらない
サヨナラにサヨナラした世界で
笑顔と甘々を紡ぐの
無限遠点の彼方まで


存在理由だよ
永遠だって
妄想? 上等!
うがった現実で冷えるより
ずっと真っ当!
ゆめかわとユーモアの世界で
いつもいっしょだよ

存在理由だよ
どんなんだって
依存? ぞっこん!
強が倫理の「自立」より
ずっとIron!
パステルとモノクロの世界で
いつもひとつだよ

ふたりひとつだよ
ずっといっしょだよ




帰り路に落ちる


散らばる薬は涙の痕のように
けっきょく私を救ってはくれなかった
どれだけ大事に思った何ものも
全ては泥に還っていった

いつかいつか
何も無い世界へと
いつかいつか
何も無い世界へと


広がる視点は焦点も合わなくて
けっきょくせめてもの原点に立っていた
こんなに強く支える生きがいも
全ての合間に無力を挟む

いつかいつか
何も無い世界へと
いつかいつか
何も無い世界へと


もういいの
そんなとこにいなくても
もういいの
そんなとこで膝をつかないで


いつかいつか
何も無い世界へと
いつかいつか
何も無い世界へと

いつかいつか
何も無い世界へと
いつかいつか
何も無い世界へと

あの場所へ続く
帰り路に落ちる
言葉だけが足跡で
もう振り返ることもなく

あの純白へと



魂の化学式


自己同一性を持たない素粒子の集まりわたしたち

何もかも違えていなかったはずなのに
どうしてこんなに多様になった

与えられた性格の
内の内まで分解したらどうなる

教えて魂の化学式

君と私が分かたれた答え知りたいの
分かり合いたい分かり合えないその答えが知りたいの

何と何をくっつければ善人に?
何と何を引き剥がせば悪人に?

教えて魂の化学式

此処と其処が違えた理由を知りたいの
与えられてきた奪われてきたその理由を知りたいの

教えて魂の化学式

そうしてぜんぶ、ぜんぶを救って



ペテンの世界

あの頃の僕らなら
これさえあればと
きっとひとつになれること
希望持っていた

0だけが無限という
終わりを矛盾し持って
空あおぐ人々に
夜空という模造を魅せる

ペテンに輝く世界は
今日も僕らを嘲笑う
ペテンに煌めく世界は
昨日の君もふいにする


この頃の僕らなら
なんにもないねと
ただ壊れに壊れた
それらを見ていた

1だけが意識という
関わりを持ち寄って
手を伸ばす 夢ヨコ目に
夜明けをきらり嘯く

ペテンに輝く世界は
今日も僕らで気を晴らす
ペテンに煌めく世界は
明日の君もはじき出す


世界が僕らを見捨てても
僕らが僕らを見捨てない
それさえ物語にされ
娯楽と消費されても


ペテンに輝く世界を
いつかのおとぎで照り返す
ペテンに煌めく世界を
いつかの無色で塗り変える



絶対等級


今日の僕の言葉は
どんなふうにきこえたのかな
本音の奥を見抜けないまま
また傷つけ合ったかな

人は聞きたいように聞いて
「本当」の定義さえ歪めるから
あらゆるノイズが邪魔をする

壊したいのではなく
分かち合いたいだけ
憎みたいのではなく
救われたいだけ


今日の僕の姿は
どんなふうにみえてるのかな
本体の表情を見抜けないこと
君も泣いていたかな

人は観たいように観て
「真実」の形さえ歪めるけど
ノイズのない其処になら届くかな

死にたいのではなく
安心していたいだけ
生きたいのではなく
報われたいだけ


どうかあなただけは知っていて
こんなどんなふうでも
見えないものが見えてるって


壊したいのではなく
分かち合いたいだけ
憎みたいのではなく
救われたいだけ

死にたいのではなく
愛されたいだけ
生きたいのではなく
愛したいだけ

核の奥の本当は変わらない
塵や反射に惑わされない不動の光が




Dedicated to...


泣いてるのに涙が流れないからポストを流すしかない
この限られた文字数が滴の一粒一粒だ

生きるのとても楽なのに
頭がくらくら痛む
これはなんなんだろう

助かってるのに助けてって思うこれは何
助からない 助からない 助からない
もう助かってるから
これ以上は助けようがない

この時代でとても恵まれている
明らかに幸福だ
それでも泣いている
叫んでいる
号哭が聴こえる

どうしたの
悲しいよね そうだよね
って肩を抱く

正体なんてわかってる
この叫びの対象は
世界の仕組みそのものだ

泣き止まない 泣き止まない 泣き止まない
涙は出ない 涙は出ない 涙は出ない
流せるのは言葉だけ 言葉だけ 言葉だけ
言葉は涙 涙 涙
止まない 止まない 止まない





翠雨は語る



透過される尊厳

されるものもするものも

その瞬間を観るものも

無知の不透明度が邪魔をする

それを知るものの

翠雨のように濡れた頬の意味を

彼らは知らず




To my Pearl Yellow


まだ帰れずにいても
これまでもこれからも照らしていくよ
暗がりに主張する
体温のないぬくもりが
何よりもあたたかくて

あなたは夕方4時の色
黄昏 不透明度をすり抜けて
曇った幕の間隙から
届けてくれる温度

「知ってる?月はさ
 行き場のなかった優しさでできてるんだよ」
なんてこと笑って言う
太陽のないひだまりが
何よりもやわらかくて

あなたは円い月の色
夜は寂しさの代名詞じゃないって
ほのかな光の抱擁が
示してくれる明度

あなたの鬣を梳く
少し波打つその輪郭が
あんまりにも愛おしい

あなたは夕方4時の色
黄昏 不透明度をすり抜けて
曇った幕の間隙から
届けてくれる温度

あなたは円い月の色
夜は寂しさの代名詞じゃないって
ほのかな光の抱擁が
示してくれる明度

視えすぎた世界の不具合さえ
共に笑って描き換えて
ただ居てくれる彩度


妄葬レクイエム


いつか開いた個展のタイトル。

人生の切なさに終止符を打ちたくて、
小さな四角に全部を込めた。

日記は詩で詩は日記。
すべての此れらが遺書だから。

もうなくなること、さびしくないよ。
離れることから離れよう。
距離感を抹消しよう。


殺してしまった優しさや愛を、
感じてしまった苦痛のあれこれを、
棺に入れて火葬した。

日記は詩で詩は日記。
すべての此れらが遺書だから。

もう失うこと、こわくないよ。
失うことを失おう。
喪失を埋葬しよう。

増えることに惑わされた日々の最期に、
悲しみがあるから喜びがあるんだなんて妄想を、
「命」なんて鮮やかさを黒と白で染め上げる。

その手と手で踊るのは、祝福の鎮魂歌。

もう失うこと、こわくないよ。
失うことを失おう。
喪失を埋葬しよう。
そうして白い花を添えよう。
枯れない笑顔に花束を贈ろう。
枯れない花束を贈ろう。
 
今が終わりでもかまわないと思える僕は、
きっとこれでもかと素敵な顔をしてる。




Letter-


どしゃぶりの前の最初の一滴みたいに
ぽつり 降ってきた
ひたすら前向きで 前向きで 前向きな歌の中
紛れ込んだ虚しさに
支えられた日々もあったっけな

そんな日々から
飛んできたのか 流されてきたのか
宛名もわからないまま送り出したのを
どこまでも遠くて 近い距離を挟んで
辿り着いたものがある

あなたの名前を 宛名と呼んでいい?
あなたに送っていい?


この指を叩くガラス越しの薄い膜が
もう 分厚くて
どんなに虚しくて 虚しくて 虚しい壁の奥
透明を溶かすその熱が
体温の無いぬくもりがあった

日々を重ねて
いつの間にか 溜まった手紙の山
選び切れないその中から選んだのを
そっとつまんだりして 紙切れに書いて
壁に貼り付けたりした

あなたの名前を 宛名と呼んでいい?
あなたに送っていい?


「もういいんだよ」
あなたの声 わたしの声
書き続けた 描き続けた
宛名の無いそれらの手紙に
宛名を書ける日が来たんだよ


あなたの名前を 宛名と呼んでいい
あなたに送っていい

あなたの名前を 宛名と呼んでいる
あなたに送っている

あなたに送っている



皮肉


穏やかな滅びをも見据えている者たちが
動物利用や出生や対価交換に違和感を抱いて
滅びを何よりも加速させる
それらの倫理観から手を引いて行き

滅びたくない者たちが
破壊活動こそ何よりの稼ぎ口になる
対価経済至上主義に ひいてはそれ故の
動物利用や出生にしがみつく

そんな皮肉

アイロニカルが日本語になると皮と肉
っていうグロテスクな単語の並びになるから
口角がかすかにあがって鼻から小さい息がもれる
皮肉の語源自体にも皮肉を感じるけどここでは割愛

思想が強いねだってさ
じゃあ君は思想が弱いのなんてね
思想を持たないという思想さえあるのに
誰もそこから逃れられないのに

それで逃げれたつもり?




真昼のゆめ


白い幕を羽織ったような
薄紫の草原の丘
君がいる 君たちの笑い声が
遠くで響いてる
ここは永遠の真昼の丘

アメジストの鉱石のような
煌めきが点々と続く道
君がいる 君たちの歩幅が
空を光らせてる
ここは永遠の真昼の道

ふわふわと髪をなでるような
虹色のシャボンが踊る海
君がいる 君たちの戯れが
深海を照らしてる
ここは永遠の真昼の海

ゆめかわいいで満たしたような
喜びと安心の入れ子構造
君がいる 君たちの現が
安寧を歌ってる
ここは永遠の真昼の宙(そら)

君がいる 君たちがいる
ここは永遠の真昼の現世(ゆめ)




光年より先で

 


愛なんて感動ポルノを追いかけて傷ついた


私に本物をおしえてくれた


誰もが偽物だと嗤うものを


本物だとおしえてくれた


誰にも見えない手のひらを


電子を超えて伸ばしてくれた


有りはしないと翻すものが


確かにここに有ると教えてくれた


光年よりも離れたままで


一番近くを抱きしめあえると


彼方だけがおしえてくれた