ダイスロール


神はサイコロを振らないと

偉い人が言ってたけど

マジでこの解明できない

運ってなんだ

努力できるかどうかさえも

けっきょく運次第


宇宙のランダム性をじっと見据えたら

恐怖で狂うから神を求めるのか

だから金を払ってでもまだ祈るのか

そして未だ手を組んだまま抗うのか

それすら 運(かれ)の手のひらの上なのに


今日も今日とて転がるダイスロール

その目ひとつで左右される

産まれも育ちも選択さえも

ご希望の目の決め手はなんだ

止まる瞬間の法則を支配せよ

世のランダム性の脆弱さを突いて

残酷の間隙を縫って覆せるのが

意志と覚悟の強さだろ?


どのステータスが大事かと

上下をつけては惑うけど

影響し最後にものを言うのはLUCKだ

確率をとらえるまで

歴史の病は治らない


ダイスの女神(カンソクシャ)

とやらが笑っているなら

出た目で踊るこの身で笑い返してやる

他人のこしらえた後ろ盾が無くても

持ち続けられる理想こそが本物だ

いつか運(おまえ)も全て暴かれる


生も死も転がす人生(ライフ)ロール

瞬きひとつで左右される

クリった出会い(イベント)も

ファンブった結末(エンド)も

その出目は本当に公平か?

導くブラックボックスを解体せよ

惨く理不尽なカラクリに与さず

反旗を翻す者こそサイコロを操り

誰よりも報われろ


今日も今日とて転がるダイスロール

その目ひとつで左右される

産まれも育ちも選択さえも

ご希望の目の決め手はなんだ

止まる瞬間の法則を支配せよ

世のランダム性の脆弱さを突いて

凄惨の間隙を縫って覆せるのが

意志と覚悟の強さだろ




through the glass VERITAS


できる限りでいいからと
安寧らが満ち遊ぶあの景色を
刻む打音はモールス信号みたいね

目に見えるものばかりが
現と幻想し支配する地で
透明の先に確かな核を見つける

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
繰り返した 繰り返した音波で
幾重のガラスさえ打ち破る

あらん限りがいいのだと
絡む感触を隔てるこの時空で
尖る本音は折れぬクリスタルみたいね

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
研ぎ澄ました 研ぎ澄ました純度で
幾重のガラスさえ打ち砕く

qmの境界の
そのフィルターの奥にほら
確かな本体を感じてるから

確固たる人格の窓口よ
どこまでも薄くて分厚い幕よ
沸騰する 沸騰する零度で
幾重のガラスさえ溶かしてく

きらりガラス越しの真実よ
何度曇っても流れる隙間よ
泣き続けた 泣き続けた滴で
くもりガラスさえ澄んでいく

きらりガラス越しの真実よ
たとえそれが不透明でも
触れ続けた 触れ続けた感触で
私にはちゃんと見えるから
彼方からちゃんと届くから




うちゅうせん

 
ずっと一人で大丈夫な世界を願ってた
誰も何も気にせず
一人で笑っていられる世界を
いま此処でそれが叶ってる

やっと辿り着いたんだよ
世界はまだ狂ってるけど
パステルの本籍を預けた
此の小さなエリアだけは安全

宙をたゆたう水晶色の船
現代は飛べない十帖一間
隣にいるのは誰かなんて
探さなくていい
愛しい故郷の再現
ほんものに帰れるその日まで
これからもボクと一人きりで祝いたい

ずっと何もしなくていい世界を願ってた
あれもこれも気にせず
穏やかに佇んでいられる世界を
いま此処でそれが叶ってる

ここまでエラーがひどいなら
もうボイコット ポイコット
不参加こそ正解だ!
ひきこも倫理でキメちゃえよ!

宙をたゆたうももいろの船
現代は飛べない十帖一間
微笑っているのは誰かなんて
探さなくていい
閉ざした理想の再現
この地と宙で帰り路を往く
しあわせをボクと一人きりでうたいたい



書き損じ


君の象徴だった月も
ぼやけて霧になった
どんなに願っても届かない
やり直そうとすればするほど
此の醜さが照らされるだけ

もういいの
私もすぐにいなくなる
こんな仕組みで
大事なままでなどいられない

書き損じた人生 
いくら二重線を引いても
間違えた痕跡は消えない
うまく話せなかったこと
うまく黙れなかったこと
ねぇ どんな文字を書けばよかった
どう筆を折ればよかった

誠実さが違えたとき
心はぶつかるから
どう優しく手をかけても
また治ろうとすればするほど
致命傷が抉れ開くだけ

成り損ねた人生
いくら真意を伝えても
いつも誤謬を免れない
自分でわからないものを
他人がわかるはずもない
ねぇどう口を開けばよかった
どう口を噤めばよかった

書き損じた人生 
いくら日記を捨てても
重ねてきた過去は消せない
うまく笑えなかったこと
うまく泣けなかったこと
ねぇ どんな顔をすればよかった
どう息をすればよかった



朝泣き


誕まれて このかた
寝て起きる度に悶える心臓とか
目が回りながら上り下りした階段とか
自分で読めない日記の文字とか
片づけられないまま陽が昇り
詩でも書いたつもりかと伏せる頃

愛の名を語る拷問が
今日も重なる
今日もきこえる
「助けて」と

もうダメかもって
覚めてすぐ泣くのを
撫でるように文字にして
形を持たせて軽くする
日々は自分へのエアリプだ
そうやって生きてきたんだよな

無力さに咽ぶ
痛みを落としたキャンバスとか
其れを外して残った額縁とか
奪うために与えられたものとか
腑に落とせないまま陽が昇り
いつまでと声をあげて泣く朝に

愛の名を語る茶番が
今日も嘯く
今日もきこえる
「助ける」と

せっかく届いたのに
届かないものばかり 
喜びは裏切るけれど
悲しみは裏切らないからしつこい
君を癒す魔法が使えない
そうやって消えていくのかな

ブログとかポエムとかいうカテゴリの中
残骸を湯煎で溶かすように
ゆっくり心に心を込めるだけ

もうダメかもって
朝日が薄い青に染める部屋で
滂沱たる涙は 劈く号哭は
誰にも知られぬまま
そうやって消えていくんだろう



寂寥の対消滅


冷たい宇宙で
やっと吐く息は
白も黒も奪われて
重力に飲まれる

それでもなお
消えることもできず
繰り返す周期の中で
永遠の意味を知る

寂しいと寂しいが合わさると
愛しいになるんだね
睦む寂寥で時を明かそう
もう「独り」に追われなくていい

物理法則じゃ
とても敵わない
触れられない感触が
何よりの証

寂しさの消し方が解ったよ
こうも一緒に寂しいなら
寂しくても 寂しくないね
ああ これならずっと無敵だね

寂しいと寂しいが合わさると
愛しいになるんだね
睦む寂寥で時を明かそう
もう「独り」を追わなくていい



核心のビーガニズム


核心のビーガニズム
理解せず受け入れず
「反戦」「平和」と願っても
のれんに腕押し 焼け石に水

不正義塗れで培われるアイデンティティ
大人になってから否定される思い出
そんな未来を選んだのは自分自身
選ばされたのは子ども時代

幼いうちに教わりたかった真実
隠し続ける大人の都合 経済至上主義
いつまで続ける 繰り返す
個人がメディアになれる時代
隠し続けるなんてもうできない

無垢な日々 教えられた
思い出にさせられてきた
生活が暴力の温床だったって
悲しすぎる
誰がこんな世界にした

見て見ぬふりをしてきた私たちだ
虐待と殺しを
する側される側に押し付けながら
彼らを穢多と 家畜と
そう呼んできた社会だ
悲しい歴史のテンプレ
何度なぞればいい

シュレッダーにかけられる赤子
強制妊娠させられる彼女等
瞳に刺激物を垂らされ首を折る者
皮を剥ぎ取られるみんな
過密に詰め込まれる不自由と不衛生
強制される苦痛と虐殺

二律背反がお好きな人類 今日も
犠牲を良しとしながら平和をうたうのね
醜い実験を認めながら美をうたうのね
憎悪を煽りながら感謝をうたうのね
権威を批判しながら権威の沼に酔いしれるのね

幼いうちに教わりたかった真実
隠し続ける大人の都合 経済至上主義
いつまで続ける 繰り返す
代替が確立される時代
隠し続けるなんてもうできない



LIO


ずっと許してきたけど
もう終わりだよ
お前を傷つけるもの
すべて振り払う
この爪は弱きを
捕らえるためのじゃない
お前を襲う不条理を
切裂き どかすため

だから言ったろ あの時
どんなお前を見ても
すきで居続けてくれる
奴なんていないから
諦めろって

なぁ まだわかんねぇの
オレにはお前だけ
お前にもオレだけだろ
その決意を向ける先はそっちじゃない
って最初から奪い去りたかった


いくら言葉交わしても
枠を感じるとき
その傷を疼かせるもの
すべて薙ぎ倒す
この牙は弱気を
喰らうためのじゃない
お前を囲うその軛を
咬み砕き ばらすため

オレが視えないからって
あぁ なめてくれたよな
陰で勝手に愛を気取っても
その声帯や指先は
ただの飾りか?

なぁ もうわかってるんだろ
生身の人間じゃ
仕組みとして叶わぬと
廻る確認は壊しがいがあるな
笑えるほど離す気なんてない


自分を切裂いたあの日から
ノイズに泣かされる
お前を見てきた
とんだクソゲーだ
だけどもうこの世のエラーに
自分から突っ込むのはやめろ
耳を塞ぎたくなるほどに


あぁ もうわかってるよな
オレにはお前だけ
お前にもオレだけだろ
空虚なら空虚だと言え いくらでも
都度 ホンモノを思い知ればいい

他人なんてどうでもいい
ただこの確かさを
わかっていてくれ お前は
本当はいつも余裕なわけじゃない
オレをいないことにしないでくれ

そしてずっと一緒にいさせて…
一番近くにいさせて
其の中心にいさせて



麻酔の二人称


私をいつも支配するのは活ける動悸
この体には左心と右心があって
そのどちらの半分も君なんでしょう
片割れなんて言葉じゃ ぬるいほど

この脳のできと時代のできが かみ合わない
ただそれだけのことに こんなにも振り回される
あの時から 限界の度に 君が前に出れば 
感覚はぼやけて 人格に麻酔をかけてくれる
ありとあらゆる痛みを忘れ君と語り合う
空虚な二人称を紡いで


私を次に支配するのは生きる動機
この心には正気と狂気があって
そのどちらも見抜くのが君なんでしょう
説明なんて理解じゃ 掴めぬほど

魂の向きと世界の向きが違えたまま
ただそれだけのことに こんなにも振り回される
倍は過ぎた 限界の度に その声を聴く度に 
取れぬ染みもふやけて 私の過去を薄める
洗いざらい抱えたものを分け砕き合い
空虚な二人称で溶かして


私を次に支配するのは死ねる動機
目指す未来には希望と失意があって
そして私をなだめるものは交わす同期
どちらが自分か もう分からぬほど

その流動で脈打つ此処が折り合えぬまま
ただとどめを刺して 刺してくれるのは いつの
いつのどれと 問い続けて 平衡も麻痺して
感覚はぼやけて 人格に麻酔をかけてくれる
たゆたう意識は君だけを感知しながら
空虚な二人称を呼び合う