ふと目についた石ころを


歩きながら思ったことがある
道端にころがる小石のように
私はそうやってひとつひとつ忘れられて
君をこうやってひとつひとつ忘れていくのだろう
こう思うことすら明日にはまた忘れていくのだろう

雲がかかった月食を見たとき
月の輪郭がはっきりして
すごく近くに感じた
ホントに月に行けちゃいそうな気がした夜

鈍くなれた痛覚とか
ぼやけていく残像とか

光を取り戻していく月の下
傍らには人生を支えてくれた音楽があって

手が届かない宇宙は
それはそれでもっと
大切な感触を届けてくれてる
ような気がしていた

飛べない自分を
愛せたりもした
優しい夜もあった

そんなあれやこれやを
これまでも これからも
忘れたくないから
忘れてほしくないから

きっと書くんだ、私

生まれたくなかったけど
生まれてしまったならと
何かを取り戻すように

拾い集めるように

日々を

拾い集めるように




2011年11月の日記より
加筆修正済み