一秒を紡ぐつぎはぎの地べた


打ち明ければ予想がつく返答

「そんなことで」
「それはちがうんじゃ‥」

人の悩みってなんだろう

生きづらさ もがきとか
おおげさなんでしょう
そういうの 隠していかなきゃ
生きていけない世界なの

脳みそのつくり自体が浮き世離れでさ

夕方の鼻につくオレンジに照らされて
フワフワした感覚に気づくと
道の微妙に真ん中で
座り込んでしまいそうになるわけです

そうして帰宅して
自分でかけた鍵のことも忘れて
ドアを開けられずに
独りで虚しくなっては今日も
何も変わらなかったなと
嘆くわけです

こんな景色じゃさ
そりゃあ神様も
生首じょうたいです

そんなものを抱えながら
いい子ならできるよ 大丈夫だよ
とやってきた自分に

いい子なんて
ふざけるな 誰だてめぇ
わたしはわたしを笑わせんなと
振り切るように描いてきたもの

そうやって
切っては貼るを繰り返し
粘着力のなくなったつぎはぎも
汚い消し後も
ぜんぶ懸命な心の結晶

傷跡と まるで同じだね

そんな重力で
地べたに繋ぎ留められたまま

線を描くように
ほら生きてます

今日も








視力0.5の世界で


どうして切なくなるのかな
世界がうざったくて
視界がはっきり見えるのも厭で
わざと眼鏡を外して見た夕焼けは
何を言っているのでしょうか

二階の耐え難い暑さとか
答えをくれないメールとか
信じ続ける不安とか
そういう信念の矛盾とか
愛してるといいながら
それほど愛していないものとか
そうやって悩むってことはつまり
愛してるってことなのかとか
縦に切るひこうき雲が
傷痕に似ていたこととか
全部投げ捨てて
昼寝に走る瞬間の気持ち良さとか
そうして起きたときの
虫が這いずり回る感覚とか
気持ち悪さとか
夏の終わりの煙たさとか
この体のだるさとか
買っといて読まない本とか
もらっといて着ない服とか
立ち眩みとか
明日はどう生きれるかなぁとか
どうせまたこんななんだろうなぁとか


まぁ、どうでもいいんですけど。