この間、本屋に行ったら、泣きわめく小さな子供がいた。
耳から脳へと貫く、キンとした尖った泣き声。
鼻とほっぺを真っ赤にして。
耳から脳へと貫く、キンとした尖った泣き声。
鼻とほっぺを真っ赤にして。
ふたつに結わえた柔らかそうな髪の毛を揺らして。
空に向かって小さな口を、一生懸命大きく開けて。
本当はさ、本当は、大人だって。
子供のあれくらい泣きわめきたかったり
本当はさ、本当は、大人だって。
子供のあれくらい泣きわめきたかったり
暴れたりしたくなるくらいのものを
常日頃もってるんだよね。
だけど大人はそれができない。
だけど大人は、それができないんだ。
なんてことはない、ただただ、
そんなことを、ただ、ただ…
思ってしまいました。
そんなことを、ただ、ただ…
思ってしまいました。
心の中にある輪郭を、指でなぞるみたいに、確かめた。
でも、名前をつけられない。
こういう気持ちを、みんなはなんて呼んでるんだろう。
どうやって、折り合いをつけてるんだろう。
どうやって。
でも、名前をつけられない。
こういう気持ちを、みんなはなんて呼んでるんだろう。
どうやって、折り合いをつけてるんだろう。
どうやって。
物事の解決を求めているわけじゃないこの気持ちを解決したいこの気持ちはどうやって解決したらいいんだろう。
本を持って、レジに向かった。
母から、「使っていいよ」と渡された図書券が財布から顔を覗かせてた。
端が少し毛羽立っていて、黄ばんだ図書券。
子どもの頃に、確か何かの奨励でもらったもの。
もうずっと昔に使い切っていたと思っていたのに、1枚だけ残ってた。
最後の1枚。
最後の1枚。
お金と一緒に置かれたその1枚を、店員さんが慣れた手つきで機械的にレジスターへ挟む。
今頃になってとうとう使い果たした。おかげで少し節約できた。
今頃になってとうとう使い果たした。おかげで少し節約できた。
家に帰ったら本を読める嬉しさに、少し足を浮かせてレジを出た。
さっきまで駐車場で泣いていた女の子が、お母さんと一緒に店内にいるのが視界の端に入った。
私の前で開いた自動ドアが、外の冷気を連れて、背中を抜ける。
私の前で開いた自動ドアが、外の冷気を連れて、背中を抜ける。
お母さんに手を引かれたあの女の子は、まだ、泣いていた。
2014年1月15日水曜日