Anchor


この星を包む その青さが
すべての涙の源流なら
少し手を離せば
流れて行ってしまいそうなものを
これ以上どうして繋ぎ留めるの?

叫んでいる灯る祈りを
数多の焔を
見やる余力もなく
かすかな重力を
頼りに浮かぶ船の中
燃やしている この残り火を


この日々を過ぎる 窓明かりが
ざわる頭を抑えるなら
少し手が届けば
また続けてしまえるものを
意味がなくても血を通わすの?

噤んでいる紅い怒りを
交わす指先を
解けぬまま
やわな確かさを
藁にし泳ぐ波の中
繋いでいる 細い鎖を


気づけば放られていた
船路の先に
懐かしい未来という港に
辿り着くまで
復帰点に
錨を降ろしながら


傷つきすぎたこの船底が
まだ耐え得るも
終わるもなく
それでもなおなどと 
恐怖も勇気も解せぬ中
繋いでいる 息のできる所を