魂の化学式


自己同一性を持たない素粒子の集まりわたしたち

何もかも違えていなかったはずなのに
どうしてこんなに多様になった

与えられた性格の
内の内まで分解したらどうなる

教えて魂の化学式

君と私が分かたれた答え知りたいの
分かり合いたい分かり合えないその答えが知りたいの

何と何をくっつければ善人に?
何と何を引き剥がせば悪人に?

教えて魂の化学式

此処と其処が違えた理由を知りたいの
与えられてきた奪われてきたその理由を知りたいの

教えて魂の化学式

そうしてぜんぶ、ぜんぶを救って



ペテンの世界

あの頃の僕らなら
これさえあればと
きっとひとつになれること
希望持っていた

0だけが無限という
終わりを矛盾し持って
空あおぐ人々に
夜空という模造を魅せる

ペテンに輝く世界は
今日も僕らを嘲笑う
ペテンに煌めく世界は
昨日の君もふいにする


この頃の僕らなら
なんにもないねと
ただ壊れに壊れた
それらを見ていた

1だけが意識という
関わりを持ち寄って
手を伸ばす 夢ヨコ目に
夜明けをきらり嘯く

ペテンに輝く世界は
今日も僕らで気を晴らす
ペテンに煌めく世界は
明日の君もはじき出す


世界が僕らを見捨てても
僕らが僕らを見捨てない
それさえ物語にされ
娯楽と消費されても


ペテンに輝く世界を
いつかのおとぎで照り返す
ペテンに煌めく世界を
いつかの無色で塗り変える



絶対等級


今日の僕の言葉は
どんなふうにきこえたのかな
本音の奥を見抜けないまま
また傷つけ合ったかな

人は聞きたいように聞いて
「本当」の定義さえ歪めるから
あらゆるノイズが邪魔をする

壊したいのではなく
分かち合いたいだけ
憎みたいのではなく
救われたいだけ


今日の僕の姿は
どんなふうにみえてるのかな
本体の表情を見抜けないこと
君も泣いていたかな

人は観たいように観て
「真実」の形さえ歪めるけど
ノイズのない其処になら届くかな

死にたいのではなく
安心していたいだけ
生きたいのではなく
報われたいだけ


どうかあなただけは知っていて
こんなどんなふうでも
見えないものが見えてるって


壊したいのではなく
分かち合いたいだけ
憎みたいのではなく
救われたいだけ

死にたいのではなく
愛されたいだけ
生きたいのではなく
愛したいだけ

核の奥の本当は変わらない
塵や反射に惑わされない不動の光が