明日死ぬから僕は笑っている

 
僕ばっかり気にかけてるみたいだよ。
みんなが僕のこと正直だって言う。
まるでいつも素直みたいに。
まるでいつも本音を言えてるみたいに。
まるで何も我慢してないみたいに。
傷ついていないみたいに。
だけど僕だってただの人間なんだよ。
いつも他人に気を使って気を使って疲れ果ててるのは僕の方だよ。
ふざけるな。

優しいひとになりなさいって。
中途半端にクズな君が、一人前のクズを気取って己を過小評価してる。
なんて厭味だろう。
そんな君が優しいひとになりなさいって。
僕はならない。ならないよ。君の前では優しくなれない。
だって君は僕が首を吊ろうとした時そのドアを叩いてくれたかい?

ふと見上げたら空の青。
みずみずしい空の水色は、笑顔の色に似ている。
その青を見て
明日死ぬから僕は笑っている。
心のそこから笑っている。

内蔵の奥から力が湧いて、
腕を大きく振って、地面を蹴った。
世界が揺れる。
風が当たる。
僕は走りだした。
すがすがしい朝。

明日死ぬから僕は笑っている。






-アルフレッド-


※アルフレッドというのは作者の中にいる架空の人物です。実在の人物とは一切関係ありません。